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TSFフリーゲームを作成していますたまに小説とか。最近は主にツイッターかFantiaにて活動しています。ツイッター @igasenpuki メール igasenpukiあっとまーくyahoo.co.jp Fantia https://fantia.jp/fanclubs/17725


by いが扇風機
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夏コミ小説本販売開始

夏コミ小説本販売開始_c0198300_10242864.png
絵師:Mami様

何度かブログで掲載していた夏コミ用TS小説ですが、ついに有料販売がスタートしました。
こういった有料販売初めてでしたのでうまくできているかな……?
よかったら手に取って頂ければと思います。R18作品です。

FANZA(DMM)はこちらから

DLsiteはこちらから

本作品で売れた資金は次回作TSFゲー(有料予定)の資金源にしたいと思います、どうかよろしくお願いします。






夏コミ小説本販売開始_c0198300_22255968.png






以下5P目までの文章




第一章 妖狐の秘術

彼の名前は勇者、一人で旅を続けいつか魔王を打ち倒すその時まで勇者の旅は続く。勇者はこの街のギルドに行き、旅の資金を稼ぐ事にした。
勇者がギルドの扉を開けると、数十人の冒険家達が思い思いの行動をしている。
荷物を纏めている者、食事を取っている者、昼間から酒を飲み交わしている者、複数人で集まり会議をしている者。
勇者は彼らを横目にクエストボードの前に立ち、張り紙を見つめる……勇者は一つの依頼に目が留まった。

・あの悪い妖狐をなんとかしてくれ!

『最近、うちの畑の農作物がよく盗まれる。夜中に見張っていたら、小さな人型の魔物がサッと現れ、サッと 消え農作物を盗まれた!
一瞬だけ姿が見えたが、狐耳と尻尾が見えたから子供の妖狐に違いねぇ! こいつを捕まえてくれないか?』
「なるほど……これは悪い魔物だ、クエストを受けるぞ!」
勇者はクエスト受注の手続きを済ませ荷物を纏め、依頼主が住んでいる村へ向かう。

「おぉ! 依頼を受けてくれたのが、あの勇者様とは……これは心強いです。
依頼内容は、クエストボードで募集させて頂いた通りです。夜に見張って頂き犯人を捕まえてください。よろしくお願いします」
「わかりました、俺が何とかしましょう」
「奴が現れる畑は、この村にある私の家の近くの畑です、本日は私の家の二階を使ってください」
「ありがとうございます」
勇者は依頼主の家で荷物を整理し、仮眠を取り夜中に備えた。犯人は深夜帯に現れるらしい……。
ウトウトして犯人を逃してしまわないよう、睡眠はきっちりと取らなければならない。
 

――数時間後。 

勇者は目を覚ました。周囲がすっかり静まり返り、虫と風の音を聞きながら剣を抜き武器のチェックをする。
冒険を重ね、使い込まれた母からもらった剣――勇者をここまで支えてくれた一振だ。
あらゆるケースを想定し、必要な道具も揃える……後は犯人が来るまで待機するのみ。
あれか! 勇者は犯人を見つけた。暗くて見づらいが、暗視魔法を使うと犯人の姿が確認できる。
あれは東方の国で伝わる衣装で……確か、巫女服という女性用の衣装に身を纏った狐耳と尻尾を生やした幼い妖狐がいる。
妖狐は必死に農作物を物色している。勇者は物音を立てず捕らえる為に、加速魔法を使った。
奴は耳がよく素早い。万が一、逃げられたら追い付く事は……ほぼ不可能に近い、気付かれる前に捕獲する事に決めた勇者は、地面を蹴り一気に間合いを詰めた。

「な、なんじゃ?」

妖狐は勇者の不意打ちに対応できず、服を掴まれ地面に押し倒されてしまった。
勇者はすかさず拘束魔法で体の動きを封じる、一瞬で妖狐を拘束したのだ。

「い、いたいのじゃ! なんなのじゃこれは!」

妖狐は暴れ、逃げようとするが拘束魔法で身動きが取れない。

「人の物を盗んだお前を、村人へ引き渡す」
「なんじゃと? わらわは……どうなるのじゃ?」
「そうだな、犯罪魔物奴隷になるんじゃないか?」
「そ、そんな……ひどいのじゃ! わらわは、食べ物がなくて仕方なく」
「お前らが人間に関与するのが悪い。森にいる動物を狩ればいいものを」
「ゆるしてほしいのじゃ……かんべんしてほしいのじゃぁ」

妖狐は狐耳と尻尾と肩をぷるぷる震わせ、目に涙を浮かべ今にでも泣きそうだ。
子供が一人で、こんな夜中に食べ物を盗みに来るのは、何か事情があっての事なのだろう……が、罪は罪だ。
この妖狐はとても可愛らしい、奴隷市場に出品されたらこの妖狐は高値がつくだろう。

「死んだ……かあさまが言っていたのじゃ、ピンチになったら……この呪文を唱えるとよいって」
「何をブツブツ言っている?」
「……ボディスワップ!」
「なんだこれは?」
「――!」

勇者と妖狐が光に包まれ、あまりにも眩しくて勇者目を開く事が出来ない。
光が収まり……ゆっくりと勇者は目を開くが……全身があまり動かないのだ。目の前に、見慣れた男がいる。

「お、俺?」

一体何が……? 目の前に勇者自身が立っているのだ! 喉から出た声が子供のように高かった。

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by 295tomato | 2018-08-21 21:57 | TSF小説(有料)